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映画「冬の小鳥」

現在、「冬の小鳥」(監督・脚本ウニー・ルコント)が岩波ホールにて上映中です。

冬の小鳥/オフィシャルサイト

この映画の舞台は1970年代の韓国。よそいきの服を着せられた少女ジニは、大好きな父に連れられて児童養護施設にやってきます。父が迎えにくると信じるジニは、周囲と馴染もうとせず、反発や抵抗を繰り返しますが、次第に彼女のこころにも変化が訪れます。

本作は、ほとんどの部分が創作ですが、韓国からフランスに渡った監督自身の実体験をもとに創られたそうです。

私は終わりに近いある部分で涙がとまらなくなりました。それは泣くべきところではないのかもしれないけれど、いま思い出してもじんときてしまう。
そのことを書きたいのはやまやまですが、これから観る方もいらっしゃると思うので、ここでは書かないことにします。

とてもいい映画です。
ぜひご覧ください。
そして感想をぜひ聞かせてください。

私の感想は、パンフレットに書かせていただきました。
よろしければそちらもどうぞ。
# by norikomatsuura | 2010-10-13 01:07 | 観た

写真展のお知らせ  ~神保町「がらんどう」にて

いま写真展やってます。

松浦範子写真展 『彼らの居場所』
~国境(くにざかい)に暮らす先住の民「クルド」

9月27日(月)~10月9日(土)
11:00~18:30
*10月3日(日)定休日
<入場無料>

古本とギャラリー
「がらんどう」 神保町店 
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1-34
TEL&FAX 03-3292-7787

◎JR御茶ノ水駅下車(西口)徒歩10分
◎地下鉄神保町駅(A5出口)徒歩5分

がらんどうHP

いつもおせわになっているがらんどうさんでの展示です。
岡部伊都子や宮本常一を教わったのも、がらんどうさんからだったなぁ。
会うたびにたくさんのことを学ばせてもらってます。
今年は、長野県飯田市でのギャラリーや北海道鹿追町ホールでも写真展の企画をたてていただきました。
そして締めくくりは、神保町店で。

どうぞお立ち寄りください。
# by norikomatsuura | 2010-09-28 22:39 | お知らせ

痛みに弱い

ちょっと前まで、人に会うと必ずこう訊かれたものだ。

「どうしたの?」

短期間のうちに大きく膨らんだ胴体のことを指しているのではない。(たぶん)
白い包帯が巻かれた、私の手首を目にしてのことだ。

かれこれ一月半にもなろうか、右手首の甲側にできた脂肪腫の治療で通院中なのだ。確かに、包帯で固定された手首というのは、なかなか見た目に痛々しい。とはいえ、骨が折れているわけでなし、激痛が走る、というほどでもない。実はそんなところだ。
しかし、私は痛みに弱い。ちょっと痛いところがあると、とても辛い。だからお医者のいうことをよく聞き、よほどのことでない限り、まじめに毎日通院を続け、完治を目指している。
それでも原稿を書いたりしていると、肩や腕の力を抜き、なるべく休めるようにとのお達しをついつい忘れてしまう(その程度の症状ともいえる)。またついつい普通に手を使ってしまい「うぅ~~っ、痛い!」ということも。

だが、これくらい耐えられなくてどうする、と考えた私は、かつて味わった激痛体験からワースト3を選んでみることにした。そうすることによって、あの時のことを思えばいまのこの痛みなどなんでもない、と強い心になれるかもしれないと考えたわけだ。

まず第三位。
<解熱剤の注射>
私は痛みには弱いのだが、熱にはめっぽう強い。サラリーマン時代、40度も熱があるのに気がつかず、「今晩スキーに出かけることになったら電話してね」と、残業する同僚に言い残して帰宅したことさえあった。だが大学の寮に居たこの時ばかりは周りが気づき、病院に行った。それで注射のあまりの痛さに貧血でも起こしたらしい。診察室を出た途端、同行してくれたルームメイトは私を見るなり、さっと顔色を変え、声を震わせた。
「……。だ、だいじょうぶ?……。か、顔が……」
待合室の壁のちょうどすぐそこに鏡があったので、ちらと見ると、目の周りがどす黒い青紫色に変わり、パンダのよう。顔面全体は薄墨色であった。さすがの看護師さんも、「最近の若い人は痛みに弱いからねぇ」と平静を装っていたが、私の異様な顔には確かに動揺の色が浮かんでいた。

次に第二位だ。迷ったが、やはりこちらにした。これも注射だが、
<目の下から長い針を入れての視神経への注射>
これはあまりに辛かった。これ以上、思い出すのはやめておこう。

そして第一位。
<トルコで落馬し、背骨を損傷>
突然ひょうが降ってきて、大きな音に驚いた馬が前足を浮かせてはねあがり、背上にいた私は飛ばされて腰で着地。あれは痛かったなぁ。

と、三つ選んでみたが、別に手首の痛みが変わるわけでなく。おもしろくもなく。
やれやれ。



手首の症状は改善されつつあり、今では包帯もとれ、自由になってきた。だが、包帯効果により会う人会う人みんなにいたわってもらえたあの頃というのも悪くなかったなぁと思う、今日この頃である。
# by norikomatsuura | 2010-09-08 12:14 | ほか

北海道新聞夕刊に、二日間連続で書きました。

8月18日~19日付けの北海道新聞夕刊に記事を書きました。

「変わりゆくクルド ~シリアとイラクを訪ねて」上・下

18日はあまり報道されることのないシリアにおけるクルド人問題について、19日は繁栄を続ける一方で新たな問題に直面しているクルド人たちについてです。

シリアでは、2004年の暴動事件(サッカー試合会場でのクルド系vsアラブ系住民との口論を鎮圧しようとした警察当局が発砲。クルド側に多数の死傷者が出たことからクルド市民が猛反発)以来、クルド人に対する抑圧が強まっています。4~5月にかけての取材は、当初イラクを中心に考えていたのですが、はじめに入ったシリアの状況があまりに驚くことばかりだったので、シリアでの滞在が長引き、今回の記事を書かせていただくこととなりました。
5カ月ぶりに訪れたイラクでは、前回の取材ではまったく見えていなかった、クルド自治政府の強権ぶりを知ることとなりました。そのことについて二つのエピソードを中心に書いています。

写真二枚に地図も入り、けっこう大きな紙面となっています。
# by norikomatsuura | 2010-08-19 17:40 | お知らせ

北海道で写真展をやります

しばらく更新が途絶えておりました。
更新をとのメッセージをくださった方、またご心配くださった方、誠にありがとうございました。
再び「範ing」に戻ってまいりましたので、これからもまたどうぞよろしくお願いいたします。

今日はまず写真展のお知らせです。

「彼らの居場所 ~国境(くにざかい)に暮らす先住の民」

2010年8月18日~29日 10:00~17:00 (会期中は無休)
鹿追町民ホール ホワイトホールにて
入場無料

北海道鹿追町で行われる「第18回馬耕忌」にあわせての開催です。

22日のイベント内でトークもやります。
まだ未定ですが、今回はクルド地域での取材話などを中心にご披露しようかなと思っています。

取り仕切っていただいている神田日勝記念美術館の公式サイトはこちらです。
写真展の案内も載っています。

お近くの方はぜひ足をお運びください。
# by norikomatsuura | 2010-08-17 18:47 | お知らせ